他県民向け!JRの新時代の象徴、上野東京ラインを知ってみよう
皆さんこんにちは。今回は上野東京ラインについてのご紹介です。
東京近辺にお住いの方はもうお馴染みになってきた上野東京ラインですが、多県民の方にとってはなかなかわかりにくいものかもしれません。
この記事では、上野東京ラインとは?・上野東京ラインの歴史・上野東京ラインができたことによる影響・上野東京ラインの今後の4本立てで上野東京ラインを深堀していきます。
上野東京ラインとは?
上野東京ラインとは名前の通り、上野駅と東京駅をつなぐ線路のことです。
東北新幹線が敷設された際に分断された東北本線を再度敷設して、便利にすることを目的として建設されました。
基本的に上野東京ラインのみで完結する列車は一本もなく、全列車が東海道本線・高崎線・宇都宮線・常磐線のいずれかと相互乗り入れをしています。
この上野東京ラインを通った列車は西は沼津・熱海・伊東まで、北は高崎・宇都宮・いわき・仙台などに向けて毎日多くの列車が運転されています。
地図は以下の通りです。
上野東京ラインの歴史
上野東京ライン自体の歴史は浅いですが、上野・東京駅間の路線の歴史は1800年代に遡ります。
上野・東京駅間を直通する路線は他に山手線・京浜東北線の二つですが、それらが開通するころにはすでに上野東京ラインの前身は開通していました。ですが、元々旅客扱いはしておらず、貨物・回送線扱いでした。
しかしながら、東北本線・東海道本線と直通ができるメリットを生かして夜行列車などの長距離列車が一日何往復か設定をされていました。特急はつかりなどがその例です。
時は進み1970年ごろ、東北新幹線の上野駅から東京駅への南進計画がなされました。それに際し、この路線の用地は新幹線用に使われることになりました。
1973年に定期列車が、1983年に貨物含む全列車が廃止されました。その後、30年間は東京上野間には山手線・京浜東北線・東北新幹線以外がやってくることはありませんでした。
しかしながら、その後も東海道・東北線直通計画はずっと存在しており、2015年の上野東京ライン開通は全首都圏民は宿願だったと言えます。
開通から5年たち、今でも多くの人が毎日活躍している路線です。
上野東京ラインができたことによる影響
上野東京ラインができたことにより、様々な影響が東京のみならず、首都圏に住む多くのサラリーマンに与えられました。
乗り換えが減る
第一に乗り換え回数の減少が挙げられます。東京のサラリーマン街として名高い新橋。上野などの北側から新橋駅にやってくるには以前は上野駅で山手線もしくは京浜東北線に乗り換える必要がありました。しかし、上野東京ラインが開通して高崎線・宇都宮線・常磐線の列車が品川や横浜など南・西方面への乗り入れを開始したため、乗り換え回数が減る人が大幅に上昇しました。
もちろん、横浜や湘南地区から上野方面への移動もかなりたやすくなりました。
上野東京間の時間短縮
上野東京ラインは東京と上野の間に停車駅が一つもありません。そのため、かなり素早く移動することが可能です。山手線や京浜東北線は神田・御徒町・秋葉原と停車駅があるので少し時間がかかってしまいます。この間を効率的に移動したい人には新幹線と同じ所要時間で追加料金が要らないというのはかなりのメリットと言えるでしょう。
東京駅の列車の混雑緩和
今までの東海道線は上野東京ラインへの乗り入れをしていなかったため、東京駅で必然的に折り返しをせざるを得ませんでした。そのため、東京駅の東海道線ホームの列車要領は逼迫したものがありました。
そんな中、上野東京ラインが開通したおかげで東京駅終点の列車は基本的になくなりました。(特急などの一部除く)それにより、逼迫していたダイヤは多少の改善を見せました。
事故の連鎖が起きやすくなった
ここまでメリットばかりを上げてきましたが、デメリットがない訳でもありません。大きなデメリットとして事故などの運転支障の影響が広範囲に広がるようになりました。これまでは線路が繋がっていなかったため、横浜や熱海で起きた事故が宇都宮や高崎にまで波及することはなかなかありませんでした。しかしながら、直通運転が始まったことによりそれが大きなデメリットとして浮き彫りになってきました。横浜で運転見合わせになったと思ったら、高崎線も全線運転見合わせなんてことも多々あります。これは今後も課題の一つとして大きく取り上げられ続けることでしょう。
上野東京ラインの今後
2020年3月14日、JRグループをはじめとした鉄道各社は大きな転換期を迎えました。上野東京ラインの運行主体であるJR東日本もその一つです。各鉄道会社にて大規模なダイヤ改正が行われたのです。ここに関わる出来事で言えば、常磐線が全線復旧したことによる仙台ひたちの復活が挙げられます。かつては上野発仙台行きだった列車も、時が経ち品川発仙台行きに様変わり、列車も元祖タキシードボディの651系から最新のE657系に置き換えられました。
これからも上野東京ラインは東京や横浜、上野やさらにその北の人々と生活をつなぐパートナーであり続けることでしょう。